内科で診る症状
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内科で診る症状

呼吸器系症状の中でも、咳と痰は代表的な症状です。咳は、気道に異物や炎症が生じたときに体が自然に反応して起こる防御機能の一つです。急性の咳は風邪やインフルエンザなどのウイルス感染が主な原因ですが、長引く咳(慢性咳嗽)は気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アレルギー、逆流性食道炎など多様な疾患が背景にある場合があります。
痰は、気道の分泌物が増加した際に現れる症状で、細菌やウイルス感染、慢性の気道炎症などで起こりやすくなります。痰の色や性状によって、ウイルス性か細菌性か、あるいはアレルギー性かの目安となることもあります。透明や白色の痰はウイルス感染やアレルギー、黄色や緑色は細菌感染が疑われます。また、血が混じる場合は肺炎や気管支拡張症、肺がんなどの重大な疾患が隠れていることもあり、速やかな受診が必要です。
咳と痰が続く場合や、呼吸困難、発熱、胸の痛みを伴う場合には、早めに医療機関を受診し、原因を特定したうえで適切な治療を受けることが大切です。必要に応じて、専門設備を有する専門医への紹介を行います。
倦怠感は、全身のだるさや疲労感として現れる症状で、日常生活の質を大きく低下させることがあります。原因となる疾患は幅広く、感染症や内分泌系の異常、血液疾患、精神的ストレスなどさまざまです。例えば、甲状腺機能低下症や糖尿病、慢性腎臓病、肝疾患、貧血などの慢性疾患も、体力を消耗し倦怠感の原因となります。さらに、がんなどの重大な疾患でも初期症状として倦怠感がみられることがあり、急激な体重減少や食欲不振など他の症状を伴う場合は注意が必要です。精神的な要因としては、うつ病やストレスによっても強い疲労感が続くことがあります。倦怠感が長引く、もしくは他の症状を伴う場合には、早めに受診して原因の特定と適切な治療を受けることが大切です。
症状や原因疾患に専門的な治療が必要を判断した場合には、専門医への紹介を行います。
急激な体重減少や食欲不振は、軽度な体調不良から重篤な疾患まで幅広い背景が考えられます。最も注意が必要なのは、がんなどの悪性疾患です。特に胃がんや大腸がん、膵がん、肺がんなどでは、初期から体重減少や食欲低下を自覚することがあり、これらの症状が持続する場合には早急な精密検査が推奨されます。当院では専門的ながん検査が不可能なので、これらを疑った場合には専門機関への紹介を行います。
また、消化器疾患である胃潰瘍や慢性胃炎、肝硬変、慢性膵炎などでも食欲の低下や体重減少が見られることがあります。甲状腺機能亢進症(バセドウ病)は代謝が亢進し、食欲はあっても体重が減少する場合が特徴です。さらに、糖尿病や慢性腎臓病、重度の感染症(結核やHIVなど)も、慢性的な体重減少や食欲不振を引き起こします。当院では、これらの原因検索を行い、必要に応じて専門機関への紹介を行っていきます。
また、精神的な要因も見逃せません。うつ病では、心の不調により食欲が失われ、著しい体重減少をきたすことがあります。また、強いストレスや不安障害が背景にある場合も、食事が進まず体重減少に至ることがあります。内科的疾患を除外して、精神的要因が強く疑われる場合には、心療内科や精神科への紹介を行っております。
腹痛は、消化管やその他の腹部臓器の異常によって生じるごく一般的な症状です。原因は多岐にわたり、注意深い鑑別が必要となります。急性の腹痛の場合、急性虫垂炎(いわゆる「盲腸」)や胆石発作、腸閉塞、胃穿孔、急性膵炎、憩室炎、さらには腹部大動脈瘤の破裂など、緊急性の高い疾患が隠れていることがあります。これらは発症から短時間で重篤化するため、激しい痛みやショック症状、吐血・下血、意識障害などを伴う場合は、直ちに救急受診が必要です。
慢性的な腹痛には、胃・十二指腸潰瘍や慢性胃炎、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)などが挙げられます。また、婦人科疾患である子宮内膜症や卵巣嚢腫、泌尿器科関連の尿路結石・膀胱炎も腹痛の原因となり得ます。さらに、感染症や寄生虫症、ヘルニアなども腹部症状の一因となることがあります。
腹痛の性状や持続時間、発症状況、併発する症状(吐き気・嘔吐、下痢、発熱、血尿など)を詳しく問診し、必要に応じて血液検査や画像検査を行うことで、原因の特定に努めます。
排尿痛(はいにょうつう)は、尿を排出する際に感じる痛みや不快感を指します。日常的な症状でありながら、その背景にはさまざまな疾患が隠れている場合があります。排尿痛は、泌尿器系の異常を示唆する重要なサインであり、早期診断と適切な治療が求められます。排尿痛を引き起こす主な疾患は、膀胱炎や尿道炎、尿路結石、腎盂腎炎、前立腺炎、性感染症、腫瘍、婦人科疾患やその他の要因など、多くの疾患や状態があります。症状の経過や併発症状、性別・年齢・既往歴などを総合的に考慮しながら、ともに考えて診察を行っていきます。排尿時に強い痛みや血尿、発熱、全身のだるさが伴う場合は、早めに受診することをお勧めします。
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